Driving in Rain


 キリ短バンドの活動期間は当然ながら最長2年。琉大フォーククラブ(RFC)のバンドと比較すれば、それはとても短い活動期間ということになるのだろうけど、僕はこれをまったく「ハンデ」とは考えません。むしろ反対に、その活動期間の短さゆえに、一瞬の「輝き」というか「きらめき」みたいなものが彼女たちの音楽には感じられてならなかったからです。ほとんどのキリ短バンドは、その歩みの確かさ、活動の密度という点において、僕らRFCのバンドとは比較にならないくらい、濃密な時間を送っていたのではないかと思うのです。美しいものは、それが永続するものではなく、むしろ一瞬であるがゆえに、僕らの胸を打つのです。
 この曲もそんな彼女たちキリ短生による音楽です。メンバーは、ボーカルがエイリー、ギターがちーこ、ベースがユッカ、キーボードがけいちゃん、ドラムがれいちゃん。みんな僕と同級のキリ短生。バンド名も曲名も忘れてしまったけれど(ごめん)、秀逸な歌詞とメロディは、今でも忘れることができません。僕はこの曲が大好きでした(もちろん今でも大好き)。
 「雨にぬれたフリーウェイ 車がとおるたび 流れるライトが目にまぶしく・・・」
 「点滅し始めた 信号のあかり スローモーションのように 時が 流れてく・・・」
 ほんとうに、マイナーコードが持つ哀感と「雨」というテーマは親和性が高いです。この曲が持つ気持ちのいい「せつなさ感」は、僕の琴線をやたらぷるぷると震わせます。作曲はちーこ、アレンジはなんとミスプリのKちゃん先輩という説も・・・。作詞は誰だろう?