夢の中でスローバラード

 メロディ・メーカー、N島K太さんの畢生の大傑作。
 “もう何もいらないから 昔の自分にもどりたい・・・” 
 美しいことばが、美しい旋律と相まった時、メッセージは、言葉本来が持つ語意をはるかに超え、豊かにきき手に届きます。そんな時、僕らは「よくできた曲だ」などと「感心」することさえできません。ただ無条件に「感動」するだけです。そう、「感心」と「感動」は似て非なるものなのだから・・・。
 この曲を口ずさむだけで、あの頃の「輝きと痛みの日々」が、みんなの笑顔や泣き顔が、あざやかに目の前に浮かんできます。「スロー・バラード」という無形のタイムマシンは、たちどころに僕を遠いあの日へいざなってくれるのです。
 ああ、この記事を書いていたら、モーレツにこの曲が聴きたくなった。誰かテープ貸しておくれ・・・。