やっぱり僕はRFCに育てられました

 以下は「ジョン・レノンの髪の毛がアメリカのオークションで400万円で落札」というニュースについての職場でのやりとりです。知識のない人間同士の会話というのはここまで暴走してしまうものなのですね。まったくお恥ずかしい限りです。


(後輩A)・・・ 「私は髪の毛なんぞに400万円なんて出す人の気がしれません」
(後輩B)・・・ 「いくらファンだからといって、髪の毛で何すんでしょうか」
(僕)・・・ 「これこれ君たち。君たちはほんとうに考えが浅いねえ…。その髪の毛からジョンのクローンを作り、ジョン・レノン復活として売り出せば、400万円が何十倍、いや何百倍にもなって返ってくるではないか。きっとジョンの髪の毛を買った人はそんな算段まで立てて大金をはたいたに違いないと私は思う。君たちも社会人なんだから、もっと事象の裏側に想像力を働かさないといけないよ」。
(後輩A)・・・ 「ジョンのクローンを作ったら、ほんとにジョンになるんですか?」
(僕)・・・ 「それはいい質問だ。たしかにジョン・レノンというミュージシャンを形成した要因のどこまでが先天的なもので、どこからが後天的なものかというのは難しい問題であるといわざるを得ない。父親に捨てられ、母親と別居し、伯母に育てられ、音楽と出会い、バンドを組み、18歳で母親を亡くし、そしてポールと出会う…。そんな人生がジョンをジョンたらしめたというところはたしかにあるだろう。ほかにも1940年代という時代の空気感、それからリバプールという港町が醸し出す雰囲気なども、あずかって大きな影響をジョンに与えたといえるだろう」。
(後輩B)・・・ 「あのう…お話し中すみません。いまググったら、髪の毛からはクローンはできないそうです」
(僕)・・・ 「・・・・・・・・・」


 ジョンのクローン計画うんぬんはさておき、こうやって考えてみると、ひとりの人間が形成される要因の大半が、この世に生まれ出でてからの出会いや出来事によるものだということになるのでしょうね。
 僕もRFCに入部してなかったら、きっと今の自分とは全然違う人間になっていたに違いありません。そう考えないではいられない先日のやりとりでした。