折にふれ読み返す記事

 ままへ。いきているといいね おげんきですか おりがみと あやとりと ほんよんでくれて ありがと


 ぱぱへ。あわびとか うにとか こんぶとか いろんなのお(を) とてね


 震災で、両親と妹が津波に流された、岩手県宮古市の昆愛美(こん・まなみ)ちゃん(5歳)が、今も行方不明となっている両親に宛てて書いた手紙です(3月31日付読売新聞)。
 震災当日、愛美ちゃんは自宅になだれ込んだ津波にさらわれましたが、体が漁具に引っかかり、1人だけ助けられたそうです。今は祖母の幸子さんといっしょに住んでいます。


 記事によれば、
「ひざの悪い祖母に代わり、トイレットペーパーなどを地区の配給所から自宅に運ぶ。一生懸命手伝いをしていれば、パパとママとアオ(2歳の妹・蒼葉ちゃん)に会えるのだと信じているように・・・」
とのこと。


 震災で亡くなられた方、行方不明になられた方は2万3850人。その一人ひとりの命が、だれかにつながるかけがえのない命だったことを、改めて教えてくれた記事でした。
 記事の切抜きを折りにふれて読み返しながら、被災された方々の人生、自分自身の来し方と行く末に思いを馳せないではいられません。


 久しぶりの更新となりましたが、今後とも思いつくままに駄文を綴っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。