ネットとリスペクト

 先日拙ブログでご紹介させていただいたYouTubeの”本人カラオケ”について、「楽しいよ!」という話しを職場の後輩にしたところ、「それって楽しいのかもしれませんけど、なんだか”リスペクト”が感じられませんねえ…」との由。


 う〜ん・・・。「敬意」や「尊敬」をわざわざ「リスペクト」などと言い換える最近の風潮はともかく、後輩のこの言葉にはちょっと考えさせられました。


 後輩の問題意識としては、著作権も、出典も、著作権者との同意の有無も、まったく不明な著作物がネット上に氾濫しているというところにあるのですが、たしかにコンテンツ業界の片隅のそのまた片隅に身を連ねている僕のような人間が、無邪気に「楽しい」などと言ってしまってはいけない現状なのかもしれません。


 フリー(無料)で自らの作品を広く世に問い、セルフプロモーションを企図するというような場合はともかく、作者本人のあずかり知らないところで自身の創作物がまるで”撒き餌”のように軽々しく扱われるのは、やはり許容できるものではないでしょう。


 ネットの普及で、ありとあらゆる情報がむき出しのまま流通することにより、創作物に限らずありとあらゆるものから尊敬や敬意の念が失われつつあるというところはあるかもしれません。
 僕自身を含め、ネットにおけるルールやマナーの構築もまだまだこれからなんだなあと、プチ反省を促す後輩のひとことだったのでありました。