円谷プロがパチンコ会社の子会社に

 以下3月17日付のasahi.com から、


(以下引用)
 パチンコ・パチスロ機の企画・販売を手がけるフィールズ(東京)は17日、「ウルトラマン」シリーズで知られる円谷プロダクション(東京)を4月に子会社化すると発表した。「日本の宝というべき知的財産を積極活用する」とし、ウルトラマンのパチンコ機の企画などを検討する。映像制作会社ティー・ワイ・オー(TYO)が保有する円谷プロ株(発行済み株式の51%)をすべて買い取る。購入額は未定。フィールズはアニメ「エヴァンゲリオン」のパチンコ機で知られ、TYO側から「中核の広告制作に集中したい」と円谷プロ株の売却を持ちかけられたという。円谷プロは2007年10月にTYOの傘下に入った。残る49%の株は、玩具大手のバンダイが所有している。
(引用終わり)


 参考までに、本件についてのフィールズ社のプレスリリースを読むと、「当社提携企業との遊技機分野での積極活用」等々、ビジネスプランとしてはまったく非の打ち所のない目論見が列挙されていますが、要するに「ウルトラマンはカネになる」といういうことなのでしょう(当事者じゃないからわからないけど)。


 もちろん、音楽や映像に関わる商売を「コンテンツ・ビジネス」っていうくらいだから、これらをカネ勘定抜きで語るわけにはいかないし、昔のテレビ局やプロダクションにだってそれなりに商売っ気はあったでしょう(この点、アメリカの会社なんかもっと露骨だし)。


 そんなことは重々承知しながら、あえてロマンティックなことを言わせていただくなら、音楽や映像などの「作品」がますます「商品」に成り下がっているというか、キャッシュ・メイク・マシーン(現金製造機)のような見立てがされているというか、カネにならないものは切り捨てるというか、そんな風儀が最近ますます蔓延しているような気がしてなりません。


 フィールズ社にあっては、どうか子どもたちのみならず、マンやセブンで育った我々世代、円谷プロに集った金城哲夫氏ら永遠のドリーム・キッズの夢や希望を、カネ勘定に劣後させることのないよう、切にお願いする次第です。