エレクトーンについて

 先日、娘が通っている「ヤマハ音楽教室」の発表会がありました。一連の発表の中で僕がいちばん驚いたのが最近のエレクトーンの目覚しい進化ぶり。いやあエレクトーンほんとにすごいです。あれ1台あれば、壮大なクラシックから軽快なフュージョンまで、まさになんでもござれではありませんか。
 でも・・・、たしかにエレクトーンてすごいんだけど、なんだかなあ・・・、と一方では気持ちの片付かなさを感じているところです。だって、あれだったらマイナスワンでプログラムしたシーケンサーと変わらない気もするし、シーケンサーだとすれば必ずしも足でベースパートを弾く必要もないと思うし、さらに身もフタもないことをいえば、あえて人間が鍵盤を押さえる必要もないのではないかとまで思ってしまうのです。
 かように、理論的には必ずしも人間がいなくても演奏可能な楽器、人間を必要としない楽器を果たして「楽器」と呼んでもいいのでしょうか。僕にはちょっと疑問なのでした。それから、エレクトーンの模範演奏を見目麗しい講師の先生がやってくださったのだけど、せっかくの美しいおみ足がベースを弾くためにちょこまかと忙しく動き回るのも、ビジュアル的にちょっと難があるような気がしました。
 以上、エレクトーンを愛する方々にはまさに耳を覆いたくなるような暴論の数々でしたが、実はエレクトーンの楽しさに目覚めた娘からエレクトーンをせがまれたにもかかわらず、あまりの値段の張り具合に購入など出来るはずもない我が身のふがいなさを、このような暴論で解消しているだけですので、どうかご容赦くださいませ。