コンパの思い出〜N氏のこと

 その部員の名前はN氏(なんか星新一ショートショートの登場人物みたいだな)というに留めたいと思います。なぜならこれから記す内容は彼の名誉を著しく傷つけないとも限らないからです。したがって、僕は以降の記述について先輩とも後輩とも判別がつかないよう、つまり誰だか特定がしにくいよう留意したいと思います。わかりにくくてすいません。でもわかる人は絶対わかるでしょう。そのときはごめんなさい。
 さて、そのN氏。コンパで飲むとなると正体不明になるタイプ、というより正体不明になるまで飲まずにはいられないタイプだったといってもいいでしょう。
 その夜もいつものようにべろんべろんに酔っ払ったN氏、部室からひょろひょろと外に出ていったので、大丈夫かとついていったところ、彼は自分の車の助手席のドアを開け、おもむろにズボンのチャックを下ろしたかと思うと、あろうことか車内に向かって、じゃ〜っと豪快に「お○○○(液状の排泄物)」をしはじめたではありませんか!
 ひえ〜っ!周りで見ていた僕たちはどうしようもできず、ただ事態を見守るだけ。ところがひとりN氏だけはいたって気持ちよさそうに大量のお○○○を自分の車に残したまま、満足気な表情さえ浮かべてコンパ会場である部室に戻っていったのでした。
その日以来、いくらN氏の車が機材運びに提供されたとしても、僕は絶対に自分のギターを彼の車に載せなかったことはいうまでもありません。