コンパのおもいで(3) 「オール!オール!」

 いわゆる「一気飲み」を催促、強要、あるいはその完遂を激励するとき、僕らは「オール!オール!」なるかけ声(?)を用いていました。ひとたびこれの連呼が始まったら、もはや逃れることは不可能であり、コップを空にする以外に自らを助ける方法はなかったのです。
 何か粗相をすれば「オール!〜」、ヘタなことを言えば「オール!〜」、名前や歌詞などを間違えれば「オール!〜」・・・。はっきりいって、ここには明確な基準やルールなどがあるはずもなく、本人の意思やアルコールに対する耐性などもほとんど考慮されることはありませんでした。
 中には「オールいきま〜す」と自ら率先して周りを煽り、追随的に「オール!」の声を発生させるというアグレッシブなパターンもあるにはありましたが(よくN島K太さんはこれをやってオールしすぎて吐いていた。ほんとオチャメなK太さん)、いちばんせつないのは、自ら非を認め、みんなから言われる前に自主的に「それではオールいきま〜す」と酒を飲み干したにもかかわらず、誰一人「オール!」の声をあげてもくれず見てもいないような場合・・・。
 とにかく、このような無茶な酒の飲み方(飲ませ方)に対しては、批判的な見方ももちろんあるとは思います。しかし少なくとも琉大フォークソングクラブ(RFC)の「オール!」については、誰かを酔いつぶすためだとか、いじめに等しい酒の強要といった陰湿さは少しもなく、いつも笑いにあふれ(時には嘔吐物にあふれ)、とことん陽気で、どこまでも陽性であったような気がします。
 それにしてもなぜ英語なんだろう・・・。