F原さんから教えてもらった「スパークル」のカッティング

「“スパークル”のイントロのカッティングはアップストロークから始めるんだよ!」
と教えてくれたのはF原さんでした。
 RFCに入部して間もない頃、達郎さんのバンドスコアをY師寺か誰かから借り、「スパークル」のイントロのカッティングを部室で練習していた時のことです。
 いくらタブ譜でも、さすがにストロークのアップ、ダウンの区別までは指定(?)されていなかったため、僕は普通にダウンストロークから弾いていたのを、たまたま部室にいたF原さんがアドバイスしてくれたものです。
 たしかにF原さんが模範演奏としてアップストロークから弾き始めた「スパークル」のカッティングは、僕のへたれ「スパークル」とは全然違い、レコードのニュアンスそのままでありました。
 さすがF原さん。酒を飲んでいる時はあんなにうっとおしいのに(ごめんなさい)、ひとたびギターを弾き出せばどうしてこれほど素晴らしいプレイヤーへと変貌するのか。僕はF原さんへの尊敬の念を新たにしないではいられませんでした。


 今ではすっかり遠くなってしまったあの頃の、ある日ある時のプレハブ部室の情景を思い出させてもくれた達郎さんのコンサートでした。